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「これから新入生紅白戦を始めます、勝敗よりも個々の能力を見るのでそれぞれ自分の全力を出すように」 「「はいっ!」」 「では、試合開始!」 ピーッ! 試合開始のホイッスルがなった 西と清水のチームは白、西はセンターバック、清水は右サイドハーフのポジション それぞれが一番得意とするポジションだ 早速、清水がいる右サイドでの攻防が始まった、ボールは白チームのボールだ (…やっぱりみんな緊張してる…動きがかたい…) この試合が新入生にとっての重要な物なのは全員分かっている、だからこそミスは許されない、そのせいでみんなの動きに思い切りがないように見える そんな中でもボールを激しく要求している者もいる… …清水だ… ボールを持っている選手はその声に圧倒されたのか、ボールに向かって走ってきている清水にパスをする 「うぉっ!そっちかよ!」 清水の走ってきた方向と逆の方向にパスが来る そのボールに向かって赤チームの五番の選手が走ってきた 「よし…もらった!」 五番の選手がそう確信した時だった 「っと、…おいおいしっかりパスしてくれよ!」 目を疑う動きだった (…あの距離から一気にここまで来やがった…っ!) 清水は逆方向に走っていたにも関わらず、二メートルはあるボール地点まで一瞬で切り返してきた (くっそ…このまま抜かれてたまるか…っ!) 五番の選手は清水の前に立ち塞がるようにしてマークする 「へぇ…やるな、お前」 と、清水はあくまでも微笑みながら言う まるでゲームを楽しむ子供のように 「お前…松本だよな?あんたに止められんのか?少しは手加減してもいいぜ?」 それを聞いた松本は 「ナメんな!!バカにしやがってぇぇっ!」 松本は清水に強烈なチャージを繰り出す それをかわした清水は少し後ろに下がり 「…いいんだな?じゃ手加減ナシだ、……あとから言っても聞かねぇぞ?」 清水の雰囲気が一変した
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