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だ、だって、目の前に黒田くんが。
短くて、サラサラの黒髪。男の子なのに大きくて、綺麗な瞳。
少しだけ着崩しているけど、見てて全然不快にならない制服姿。
黒田くんは、まだ少し寒いはずなのにマフラーも着けず、いつもみたいにニカッと笑って。
「おぅ。お前、いつもこんな早いのな」
明るいトーンで、楽しそうに言う黒田くん。
……あたしの、大好きな人。
「……あれ?日向、どうした?固まってるけど」
「えっ?あっ、いや、う、ううん、うん。大丈夫っす」
「そ、そうか?顔真っ赤だけど。なに?風邪でもひいた?」
「な、ない!あ、あああたし超元気!あははっ!ははっ」
「そ、そうか。ならいいけどさ、無理すんなよ」
「うっ……はい」
や、ヤバイっ。黒田くんに心配されちゃった!やっぱ優しい人だな……って、うん?もしかして、頭のほうの心配されてる?あれ、あたし、引かれてる?い、いや、そんなはずはっ、黒田くんに限って……だけど、うーん。
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