とち狂いはじめたご主人様の章 ~第1幕~

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なんの音がしたのかと見ると、レオ様がすっころんでいた。 「だ、大丈夫ですか?」 「な、なぜ…」 「え?」 「いや、なんでも、なんでもない。すまない、お嬢さん」 レオ様はよろよろと立ち上がった。 ご主人様に責められて、そうとう消耗して、立ってられなくなったのね、きっと。 許せないよ! 「心配しないで、あたしがあなたは無実だってご主人様にわからせてやります」 レオ様を抱えて起こしながら、あたしは勇気づけてあげた。 「お、お嬢さん…」 そしてあたしは、ご主人様と向き合う。 「さあ、素直に謝ってくださいご主人様!これ以上人を傷つけるのはやめて!!」 あたしはおもいっきりご主人様をにらみつけながらいい放った。 「…海影よ」 でもご主人様は落ち着きを払って、深く重い口調であたしに言う。 「お前は真実に気づいているのに、その全てをうけとめていない!」 え!? 真実ですって!? この期に及んでこの人はよくわからないことをっ! 「ご主人様こそもうやめてください!この方は犯人ではありません!どっかから血のついた凶器でもでてこないかぎ…… カチャン …今なんか踏んだ? って下見ると、 そこには、乾いた血のついたナイフが…… …り?」 あれ?これもしかして凶器? なんで?レオ様が転んだとき? 着ぐるみのどっかから落ちてきた? と、いうことは…… ってちょっと考えて、 え? 背筋がぞくっとした直後に、 ご主人様の声がっっ
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