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なんの音がしたのかと見ると、レオ様がすっころんでいた。
「だ、大丈夫ですか?」
「な、なぜ…」
「え?」
「いや、なんでも、なんでもない。すまない、お嬢さん」
レオ様はよろよろと立ち上がった。
ご主人様に責められて、そうとう消耗して、立ってられなくなったのね、きっと。
許せないよ!
「心配しないで、あたしがあなたは無実だってご主人様にわからせてやります」
レオ様を抱えて起こしながら、あたしは勇気づけてあげた。
「お、お嬢さん…」
そしてあたしは、ご主人様と向き合う。
「さあ、素直に謝ってくださいご主人様!これ以上人を傷つけるのはやめて!!」
あたしはおもいっきりご主人様をにらみつけながらいい放った。
「…海影よ」
でもご主人様は落ち着きを払って、深く重い口調であたしに言う。
「お前は真実に気づいているのに、その全てをうけとめていない!」
え!?
真実ですって!?
この期に及んでこの人はよくわからないことをっ!
「ご主人様こそもうやめてください!この方は犯人ではありません!どっかから血のついた凶器でもでてこないかぎ……
カチャン
…今なんか踏んだ?
って下見ると、
そこには、乾いた血のついたナイフが……
…り?」
あれ?これもしかして凶器?
なんで?レオ様が転んだとき?
着ぐるみのどっかから落ちてきた?
と、いうことは……
ってちょっと考えて、
え?
背筋がぞくっとした直後に、
ご主人様の声がっっ
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