とち狂いはじめたご主人様の章 ~第1幕~

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あ、あらららら…… ご主人様はじっとあたしをみたまま言葉を続ける。 「この矛盾はどういうことなんだ、海影。お前の考えを説明してくれないか」 えっ、えとととと… 「た、確かに例えば自殺に見せかけようとしたけど、結果的に事故死って判断されて、でも本人は自殺にみせかけようとしてたから、うっかり自殺とかいっちゃったんだとしたら…」 「だとしたら、何だ?」 「だとしたら、したら……で、でもでもでも」 くううぅぅぅ~ もう、なんていえばいいかわからないよぉ 「海影、さっきお前がいったように、自分の非を認めるのも、人としての成長につながると思うぞ」 くっ! こ、コイツっっ!! 「で、でもですね……」 「もういいよ、お嬢さん」 そのときあたしの言葉を遮って、レオ様がいった。 「わたしがやりました、猛樣」 そして……自白した。 あああああーーっ! そんなことってえええ! この状況を客観的に判断するなら、 つまり、ご主人様は正しかった。 そして、あたしは間違ってた。 ううっ、 こんな奴が正しいなんて認めたくないけど…… 「海影、レオナルドは自白したが」 そういって、ご主人様はじっとあたしを見てる。 しょうがない… 間違ってたのはあたしなんだ… 本当に本当に本当に本当に しゃくだけど……
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