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呼び出されてさっきの部屋にいくと、ご主人様がひとりきりで待っていた。
緊張する。
さっきのことでだよね…
もしかしてクビとかいわれるのかなあ…
なんか飲み物を出してくれたけど、認識できない。
「まあ、座れ」
とりあえず言われたとおりにするしかないと思って、
「はい」
と返事をして椅子に座った。
「大丈夫か?」
「はい?」
え?今なんて?
……………………………
しばしの沈黙のあと。
「いや、大丈夫なのかってことだ。お前にとっても、つらい事実だっただろうと思う」
「は、はい、平気です」
と、挙動不審気味に答えるあたし。
これは、し、心配されてる?
どーしたことでしょうご主人様ったら。
「それとな……それと、海影、事件が解決したのはお前のおかげだ」
「え?」
ま、またまた意外なことをっ
「お前の奴をかばう気持ちが、奴の心を開いたんだ。もし、オレが問いつめても、奴は絶対に白状しなかっただろう」
???
なにこれ、
これって認めてもらえてんの?
この人に?
あ、ありえない……
「それについては、礼をいわせてもらう。ありがとう、海影」
「なにをとち狂ってんですかご主人様?」
「ちょ!?おまなんでいまそー」
っていって、口をあわてて抑えるご主人様。
「いやとにかく、事件が解決できたのはお前の手柄でもある。まあ、オレの真実を見抜く力が一番大きな理由だが」
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