とち狂いはじめたご主人様の章 ~第2幕~

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けど、この力には副作用もあって。 感覚に作用するワケだから、 例えば状況によっては脳の活動になんらかの影響を与えたりもするし、 さらに乱用すると自分たちの運命も崩壊させてしまうこともあるという。 だから、 この能力が発動することは、 めったになかったんだけど、 いま葉織が命がけでこの力を使おうとしてるのには、ホントめったにない理由があったからで。 「感じる……オヤジの仇は、海の向こうにいる!」 謎の組織に殺された、 父親の仇をとるために。 そのためにオレは呼ばれたんだ。 「わ、わかるのか?」 だが、オレにはさっぱり何も感じない。 どうやら、この力の恩恵をうけられるのは、葉織だけみたいだ。 しかし、オレが葉織のそばにいなければ、この力は発動しないわけで、 だからつまり、 オレは葉織の父親の敵討ちにムリヤリつきあわされることになったのだ!
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