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ご主人様について部屋の中に入ると、真ん中に大きな縦長のテーブルがあって、けっこう大勢のメイドさんやら使用人さんやらが席に着いていた。
きっとここで働いている人たち。
あたしの先輩ってことになるんだろな。
ご主人様から紹介されて、
「海影雪美です。よろしくお願いします」
と、ごあいさつした少しあと。
「む…」
うめくようなご主人様の声がした。
「そうか……そういうことだったのか……」
ひとりごと?
こんなときに…このひと大丈夫かしら?
と、思ったら。
「犯人はこの中にいる!!」
だ、大丈夫じゃない!!!
「猛様。犯人…とは、まさか」
低いダンディーな声がした。彫りの深い白髪の燕尾服を着た、たぶん世間でいう執事にあたる男の人が言った。
「ああ…わが妻、華菊葉織を殺した犯人だ!!
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