あのう…すいません、幽霊も困惑するんです(泣)

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 その日も、私はいつもと同じようにベッドに入った。  そして眠る前に、本を読んでいた。  もちろん、ゲットしたばかりのBLだ。  その本はとってもいい作品だった。  いい本を読んだ時は、誰かと感動を分かち合いたい気持ちは、きっとみなさんもわかってもらえるだろう。  でも、この時の私には、相手がいなかった。  その日一緒にいたオタクの友はもう自宅に帰った後だし、つまんないなあと思いながら、目を閉じた瞬間、目の端に、何かの人影が見えた。 それと同時に、鳥肌が立ち、おでこの真ん中の部分で、女性の人が私の顔を覗き込んでいることを感じた。  目を閉じているから、顔はわからない。  でも、誰かいるのがわかり、それが女性だということはわかる。  そして、私は言ってしまったのだ。
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