机の引き出し

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 図書館での勉強後、清貴と別れて帰宅した。 「ただいま」 「お帰り」  親子との会話もそこそこに、貴弘は自分の部屋に入り、今日勉強した今川氏のことをノートに書こうと引き出しを開けた。 「なんだこれ!?」  引き出しの中には何もなく、虹色に輝くよくわからない空間が広がっていた。  貴弘は恐る恐る覗いてみると、みたこともない乗り物があった。 「え?タイム・・・マシーン?」  その通りであった。どういうわけか机の中にタイムマシーンが出現したのである。まさに某猫型ロボット系漫画である。  貴弘は、ゴクッと唾を飲むと意を決して机の中に入り。タイムマシーンに乗り込んだ。 「こっ・・・これで戦国時代に行ける・・・」  体が震えていた。武者震いというやつである。使い方がわからないが、年代を入力するであろうモニターにテンキーで数字を打ち込み、スターとと書かれた赤いボタンを押す。するとタイムマシーンは動きだした。ぐんぐんスピードを上げ、あまりのスピードに貴弘は気を失っていた。
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