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「おぬしら、何者じゃ。」
信長はドスの効いた声で二人を睨み付ける。
「あっあの・・・その・・・おい貴弘!なんか言えよ」
清貴はヤクザにでも絡まれたかのようにあたふたし、貴弘の腕を揺さぶるが、貴弘はそれに構うことなくぽかーんと信長を見つめていた。
「おぬしら、めずらしい着物を着ておるの。外国から来たのか?」
見慣れる服を信長はじろじろと眺めそして少しばかり顔を緩めた。
「おぬしらのその身なり、変わっておるの。外国の物に違いないな。おかげで少し外国に興味を持ったわ。」
信長ははっはっはと笑うと馬を反転させ、去っていった。
二人は目をパチパチさせ顔を見合わせた。
「おみゃあら、どっからきただぎゃ。みかけねぇ着物なんだなも。」
信長が見えなくなるのを確認すると農村の男が近づいてきた。
「これは・・・さっ最近流行なんです。あのじょっ城下町で」
「そっそうです」
流行などと適当なことを言うとさらに突っ込まれた。
「流行って、俺ぁよく城下にいくがそんな着物見たことないんだなも。」
二人は応えようがなく、その場から逃げだし、山を駆け登ってタイムマシーンに飛び乗ろうとした。
しかし何を思ったか、貴弘は清貴を呼び止めた。
「なっなんだよ」
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