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………。
ダメだ。どの考えも運が強固なものじゃないと、すぐ音でバレて見つかってしまう。
やっぱり我慢するしかないんだ。
ガックリと腰を下ろす。
あー、それにしても狭いな、この棚の中は。僕みたいな小学生、一人分入れる位しかない。
体育座りで縮まる僕にとってこんなに、狭くて、埃っぽくて足が痺れるところには入った事がなかった。
……ま、それも仕方ないよね。
僕はほくそ笑む。
今まで親に逆らった事無かったし、ずっと勉強ばっかしてて、かくれんぼとか遊ぶ暇もなかったし。
僕はまた、扉の間から覗いて辺りを見渡す。
特に何も変化なし。
--はーあ。
どうして僕っていつもこうなんだろう。計画性が無い、戦略・攻略法も皆無に等しい、猪突猛進型。
心の奥底、深淵より深い奥底まで届く溜め息を吐いた頃、変化があった。
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