12人が本棚に入れています
本棚に追加
私は、呆然とその場に立っていた。
ハッとして、意識を取り戻し私は周りを見渡す。
さっきまで私ベッドにいたのに、ここは一体!?
私は、今起こっている現状に理解できず、戸惑いを隠せないでいた。
これは夢?
けれど視界は鮮明にみえる。
それに、五感もしっかり機能している。
けれど私の目に映るのは見知らぬ風景だった。
半壊し、崩れ落ちる建物。
破砕し、小さなクレーターが無数に点在するアスファルト。
燃え盛り煙にまみえた街並み。
あちらこちらから絶え間ない銃声が耳にこだます。
それに微かにだが、硝煙の臭いが鼻に伝わってくる。
即座に私は理解した。
これは戦場だ。
規模の大きさでいえば、内戦程度のものだろう。
大量の人間が銃器を持ち、戦車やヘリといった兵器を携え、銃撃戦を繰り広げている。
でもなぜ私はこんなものをみているの?
今までにこんなリアルな夢みたことないのに。
と私が疑問に頭をかかえている間に戦場の様子が刻々とかわりはじめていた。
先程まで絶え間ないほど聞こえていた銃声が止み始めている。
そして…ピタリと銃声は止んでしまった。
私は、こんな夢からさっさとおさらばしようと目を強く瞑り、念じた。
そして、そっと目を開く。
だが、やはり夢から覚めることはなかった。
けれど、それは変わっていた。
最初のコメントを投稿しよう!