幻想郷

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光 「ん…あれ…僕は確か神社に…」 光はうっすらと目を開く。そこには神社どころか、鳥居も見えない。薄暗い森の中に居た。 光 「あれ…おかしいな。いつの間に森に来たんだ?」 辺りを見ても分からない。右も左も方角ですら分からない。しかし手には里利亜の墓の目標であった木刀が握られていた。 光 「やはり僕は一歩も動いてない…まず人が居そうな所を探そう…」 そう言うと、光は取り敢えず歩き始めた。 しかし、歩いても歩いても見えるのは木、木、木。元々衰弱していた光は森の道を歩くだけでもつらかった。 光 「ははは…まるで富士の樹海に来たみたいだ…」 精神的にもつらいのか、自身を自虐し、口元だけ釣り上げた笑みを浮かべている。他から見たら本当に自殺する人のように映るだろう。 しばらく歩いていると、周りから草や枝を踏む音が聞こえて来た。 光 「人かな…いや、森だから獣の類いかな…」 念の為、木刀を構えて辺りを見渡す。人か、獣か。光はそう思いながら足音を待っていたが… 目の前に来たのを見て光は待ったのを後悔した。光が見たのは二つの選択肢のどちらでもない… 光 「夢…じゃないよね…」 化け物だった。
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