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光はアリスを隅々見渡す。身長、顔、全て似ている。いや、全てではない。髪の色や服装は全く異なる。
光
「あ…いや、すまない…」
アリス
「いいのよ、貴方なんで魔法の森を彷徨っていたの?」
光
「魔法の森…?」
聞きなれない単語に首を傾げる。
アリス
「まさか貴方…外来人ね…」
光は一通りアリスから説明を受けた。
ここは幻想郷、人間は勿論、人成らざる者が暮らす世界。光の世界とは隣り合わせで、たまに迷う者かいるらしい。因みに本来ならば忘れられたモノや、消えそうな命が行き着く場所でもある。
光の場合、忘れられたか消えそうな命か聞かれたら後者だろう…とアリスは話した。
アリス
「感謝してよね、助けてあげたんだから。」
光
「あ、ありがとう…」
光は死ぬのが怖かった。何度も里利亜の元に行こうとした自分だったが、いざとなると臆病で、本気で生きたいと願ってしまった。
その心理が光の頬に涙を伝わせた。
アリス
「行き場が無いならしばらく居てもいいわよ。多分八雲紫がそのうち来ると思うわ。」
そう言うと指を動かし、それに合わせるように人形がお茶を運んできた。
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