4414人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫?桐野くん」
そう言いながら枕に手を掛けて顔を覗き込んでくる…
真正面に先生の顔が覆い掛かり視線を逸らす事も出来ない…
女医先生がいるから安心なのは分かってんだけど…ちきしょう…裏目に出たぁ…
「も…もう大丈夫!!俺…教室戻らなきゃ…」
そう言って立ち上がろうとする俺を抑えるようにベッドに押し戻した
「無理しなくていいから…もう少し寝てなさい」
嫌だ…ここから早く逃げたい…
「僕…次授業空きなんです!心配だから付き添っていてもいいですか?」
な…何言ってんだよっっ!!
ダメに決まってんだろ!
「あらぁそう?…なら職員室に伝えてきてあげるわね」
ウキウキと嬉しそうに出て行くけど…このイケメン先生は女医先生目当てじゃ絶対ねぇぞ…
行かないでくれぇ…と心で叫びながらも女医は弾んだ足取りで虚しく去って行った
最初のコメントを投稿しよう!