≪ 好きだ ≫

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そのまま…黙ったまま抱きしめられ荒れ狂う鼓動はおさまらずに時が流れた バクンッ…バクンッ… お互い緊張しすぎて微動だにできずにただ固まったまま黙って抱き合っていた… …静かな沈黙… …どのくらい経ったのか… 南雲の腕に一瞬力が入ったかと思うとやっと沈黙を破って言葉を発した… 「お前が……好きだ…桐野」 「…あ……」 言葉に出来ない…顔が熱くなって… こんな気持ちって… 自然と涙が溢れてきた…痛いのでもなければ辛いのでもない… …なぜか分からない… …分からないのに自分では止められない涙が溢れて零れた… …俺…… …俺も……
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