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それでも、少しでも長く一緒に居たくて早くからベッドに入る。そして、少しでも長く夢の中に居たいのに、いつも同じ時間に目を覚ましてしまう。
いつものように、枕元に置いた時計を手に取り、いつもと同じように時間を確かめる。
「……。また…6時前…」
時計をもとの場所に戻し、その腕を頭の下に入れる。
そのまま天井を見上げていると、雲の切れ間から日が差し、眩しさに眉を寄せながら身を起こす。
(雨は止んだのか…)
窓から外を見ながら、クローゼットに向かい開ける。制服に着替えるために、中に入る。パジャマは脱いだらすぐにたたみ、角に置かれたカゴに入れて置く。シャツを着てズボンを履くと、ネクタイとブレザーを手に取り、クローゼットを出る。
部屋にある洗面所に行き、ネクタイとブレザーを置いて顔を洗う。髪をといで首の後ろで一つにまとめて、少し太めのリボンで結ぶ。鏡を見ながらネクタイを絞め、ブレザーを羽織ると、中に入った髪をそっと出して乱れを直す。もう一度、鏡を見て確かめ洗面所を出た。
机に置いてある腕時計を手に取り、腕に着けながら時間を見ると、6時10分を過ぎたばかりだった。
いつもと同じ時間に起き、いつもと同じ時間をかけて、いつもと同じように身支度をする。
7時になるまでいつもと同じように、前日に出された課題の間違いがないかを確かめ、今日の授業の予習の確認をする。
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