0人が本棚に入れています
本棚に追加
「失礼致します」
音伽がそう言いながら、僕達の前に食事を並べる。僕は、ちらっと一瞬だけ聖次と目をあわせると、音伽に向かって言った。
「ありがとう、音伽さん」
「アリガトウ」
聖次もしぶしぶといった感じではあるけれど、僕に続いて音伽に礼を言う。
音伽は笑顔で一礼して下がる。
聖次が褒めてくれと言わんばかりに僕を見ている。僕が聖次に微笑みかけると、嬉しそうに笑って食事をはじめた。
そして横で僕も「いただきます」 と手を合わせて、食事をする。
僕の朝食は、いつも和食と決めていた。
和風サラダと焼き魚に、味噌汁とご飯。僕は、音伽がここにきた頃から、ほぼ毎朝これを食べてきた。
,
最初のコメントを投稿しよう!