出会い

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高1の春、私は母が再婚を考えていることを知った。 聞けば、二年近く付き合っていたらしい。 「お母さんが幸せならいいと思う」 私はそう伝えた。 「ありがとう」 幸せそうな笑みを浮かべた母が とても可愛く見えた。 温かい気持ちのまま部屋に戻ろうとした刹那、母が「あっ!」と声をあげた。 「どうしたの?」 「あのね、優心にお兄ちゃんが出来ることになるから。 仲良くするのよ?」 「う、うん。 んじゃ部屋に戻るね、おやすみ」 母にそう言った後、早々と自室へ向かった。 混乱している。 本当に混乱している。 元々引っ込み思案な私は 新しい出会いを好まず、寧ろ避けて生きてきた。 だからあまりにも突然すぎて、あたまが上手く処理しきれていないのだ。
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