20人が本棚に入れています
本棚に追加
後ろで石が転がる音がする。
こんな所に自分以外が居るとは思いもしなかった男は、大袈裟に驚き後ろを振り返る。
見ればそこには、年端も行かない少年が居た。
「ねぇお兄さん、お兄さんの無くした物…知りたい?」
勿論だと男が返す。
「お兄さん、お兄さん本当に?本当に知りたい?何が知りたい?」
「俺は何なんだ?何をすればいい?俺は…俺は…」
何故生きてる?
そう呟いた男の耳元に少年が口を寄せる。
「――――」
━━━━━━━━━━━━━
【転】くらり音っと
最初のコメントを投稿しよう!