4月

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尚とは高校が一緒で同じ野球部であった。 大きな違いは尚はレギュラーのショート、俺はかろうじてライトの補欠であったことだ。 大体、俺は要領が悪い。 勉強も部活も人並み以上に頑張ってきたが、あまり報われなかった。 尚は努力していたが、それを表に見せることなく、いつも「人生なんとかなる」スタンスで実際なんとかなっている。 俺達は校門をくぐり、やや赤茶けたレンガの校舎を見上げた。 蔦が絡まりキレイとはお世辞にも言えなかったが、歴史というものだけは感じられる。
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