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尚とは高校が一緒で同じ野球部であった。
大きな違いは尚はレギュラーのショート、俺はかろうじてライトの補欠であったことだ。
大体、俺は要領が悪い。
勉強も部活も人並み以上に頑張ってきたが、あまり報われなかった。
尚は努力していたが、それを表に見せることなく、いつも「人生なんとかなる」スタンスで実際なんとかなっている。
俺達は校門をくぐり、やや赤茶けたレンガの校舎を見上げた。
蔦が絡まりキレイとはお世辞にも言えなかったが、歴史というものだけは感じられる。
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