ダンジョンを作ろう。

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「あっはっは!世界征服に動き出す前に少し提案があるんだがよいかな?」 キムチャが嬉しそうに提案してくる。きっと、ろくな事じゃない。 「ダンジョンモンスターなんだけどさ。今、タダのニート状態じゃん?」 そうなのだ。闇ギルドから毎日、数人の侵入者がいるが正直、暇を持て余している状況だ。 「アベードの訓練により練度が上がっているし、どうだろう?ダンジョンを一般解放してみたら?」 「いやいやいや!街中でダンジョン解放したら、国を上げて攻めてくるじゃないか!」 「あっはっは!それが狙いだよ!マスター、わかってるの?こっちはZランク3人と、アンデット軍団だよ?勇者のいないこの国なんて1週間で落とせるよ。」 あら、嫌だ。ちょっとキムチャさん自信過剰じゃないかしら? Zランク3人って言えば聞こえはいいけど、中身は『変態』『幼女』『鬼畜』ですわよ。 「魔王が迫っている今、他の国からの助っ人は絶対に来ないしね。」 チャンス…なのか?でも働きたくないでござる。 「その案には賛成ですわ!」 扉が急に開け放たれる。そこに立っていたのはカグラさん。 「この国のZランクは1人。そこの鬼畜こと『水火の悪魔』だけですもの。」 そういえばキムチャはそんな称号だったな。 「前にも言いましたが、世界征服に足りない物…それは3つありますわ。マスターのレベル、ポイントの使い道、そしてカリスマ。」 全て俺の問題ですね…。 「ポイントがあっても召喚出来るモンスターがDランクだけでは意味がありませんしね。」 つまりレベル上げて強いモンスターを召喚出来るようになれと… 「そしてカリスマ…いうなれば名声。これは世界征服していく中では必ず民衆の支持が必要となりますもの」 カリスマ…民は国って言葉があるし間違いではないだろう。 「ダンジョンを作る…これは、マスター自身のレベル上げに加えて、ダンジョンマスターとしての経験に繋がりますもの。」 「いいね!いいね!それならマスターに全部ダンジョン作りを任せて、俺らは非常時待機にしようよ。」 「うん!ナナイなら1からダンジョンを作っても国と戦えるよ!」 「決まりましたわね。マスターには1からダンジョンを作って貰いますわ。大丈夫ですわ!ナナイが死んでも変わりはいるもの。」 カグラさん…その名言は人に使う物やない!自分で言うから儚くて格好いいんだよ! 人に使ったら、只の鬼畜ですよ?
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