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我がダンジョンのトップ3ドSに勝手に決められてしまう。
あかん…カグラさん本格的にダンジョン乗っ取る気だ。
ナイアだって『苦しければ仲間を頼りなさい。』とか言ったばかりなのに!1人で頑張れとか、どういう心境の変化だよ!
「ちきしょー!覚えてろよ!お前らの力借りなくたって俺1人の力でやってやるんだからな!」
やべえ、俺の台詞…小物臭い。むしろ20世紀に実在したといわれる超ヘタレ少年がイジメられた時に言いそうだ。
ナイアもーん!カグアンが虐めるんだ!何か道具出してよ!
だが、うちのナイアもんはニコニコしながら「甘ったれるなあああ!1人で勝てる。」とか言って助けてくれない…。
「酷いよ!こんなのあんまりだよ!」
俺は助けてくれるかも…?と淡い期待をして泣き崩れる。
「マスター…仕事の邪魔です。さっさとどいて下さい。」
まるで虫けらを見るような冷酷な視線を突き刺さしてきた。
ちきしょー!いつか、ひーひー言わせちゃるからな!
「なんででしょう?マスターを叩きつけたい衝動が…これは…愛?」
それは愛ではない。ただの怒りだと思う。
俺は何事もなかったかのように立ち上がり、逃げるように立ち去った。
うーんどうすんべ。一度だけダンジョンの1階層を作ったが侵入者には突破されまくり。
街中に造るのだ。生半可ではすぐに落とされて、カグラにダンジョンを乗っ取られる。
3トップドS達は俺がピンチになっても「その程度だったんですか?所詮、カスには無理だったんですわ。」と言って見捨てるだろう。
嫌だあああ!死にたくないいぃぃ!
ど、どうにかしないと…
俺は部屋に戻り黒い本を読み漁ったのだった。
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