ダンジョンを作ろう。

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「あっはっはっはっ!…いいのかい?リクーム殿。何かあれば全て君の責任になるんだよ?」 「ふんっ!キムチャ殿が何を考えているかはわからんが…私はナナイ殿を信頼している。」 おうふ。信頼が痛い…実は大分騙しているんです。 「ナナイ殿。ダンジョンマスターは狡猾で卑怯な者が多い。けして油断するなよ。いざとなれば俺を頼るのだ。」 そして自分の姑息で矮小さに涙が… 「ありがとうございます。気を引き締めて国に尽くしましょう。」 リクーム殿の人徳に感謝する。この人がいるからこそ、この国は良い国なのだろうと思う。 「へー。僕の忠告を無視するなんて。…後悔するよ?リクーム殿。」 脅しをかけるキムチャ。ねえ?何がしたいの?なんでマスターを陥れようとするん? 「ふんっ!貴様よりは信用に足るわ!」 2人が喧嘩腰になってきたので慌てて仲裁に入り、その場を後にした。 「あっはっはっはっ!やっぱり、あのおっさんはいいね。真っ直ぐで…潰したくなっちゃうよ。」 嬉しそうな様子のキムチャ。俺はそんなお前が怖いよ。 「マスターが姑息な事を考えていたから潰してやろうと思ったけど、信頼されてるねー。」 「俺もびっくりだ。」 あまりに信用され過ぎて期待に応えたくなっちゃう。 流石に国のトップは違うね。 「後はギルドにダンジョン討伐の依頼をかけよう。」 もちろん、初心者のレベル上げに最適!って宣伝でね。 報償がなくてもコア狙いで冒険者はわんさかくるだろう。
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