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彼……風間 俊(かざましゅん)は今年大学生になり、念願の彼女も出来て今まさに青春をまたは人生を謳歌していた。
「は?留守番?」
「ええ。お母さんの都合で私しばらくの間遠出しないといけないので弟だけが家に残っちゃうんです」
大学の食堂で俊の彼女…森永 あかねが頭を下げた。
「あかねの弟って何歳だ?」
「今年で中学二年生です」
「じゃあ大丈夫だろ」
俊が面倒くさそうにそう言ってカレーをスプーンですくって口の中に運んだ。
「甘いですよ!俊くんの脳みそはこのモンブランより甘いです!私の可愛い弟が一人で留守番なんて可哀想です。きっと寂しい思いします私の可愛い弟」
(可愛い弟って二回言いやがった……)
俊は軽くため息をつく。
「…で、何日だ」
「え?」
「留守番だ。何日いればいい」
「…!俊くん……」
あかねは瞳を輝かせて俊を見つめる。
「勘違いするな。引き受けないといつまでもうるさそうだから仕方なくやるんだ」
そう言って俊はそっぽを向く。
「これが…ツンデレ……?」
「デレてねぇ!というか、お前ツンデレとかよく知らねえだろ」
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