ハジマリ

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(……で、ここがあかねの家か) 三日後、あかねから貰った地図に従って歩いていくと、ある一軒家に着いた。 (あかねと付き合い始めて一年経つが…そういやまだ一度もあかねの家に行ったことがない。それに一年経つのにあかねとはセックスどころかキスさえも…俺達本当に付き合っているのか……?) ―ピンポーン 俊は疑問を抱きつつ、インターホンを鳴らした。 「……………………」 …反応がない。 留守だろうか? 俊はポケットから鍵を取り出す。あかねから家の鍵を預かったのだ。 鍵を差してドアを開け、中に入った。 「…?」 廊下を進んでいくと、物音に気付き足の動きを止める。 (誰かいるのか…) 俊は物音のする方に向かう。そして、ドアを開けた。 「ひゃ……!?」 開けると、女の子が着替えていた。 「な…!?す、すまん!」 俊は慌ててドアを閉める。 (どういうことだ!?確か居るのは弟だけじゃ……) ―カチャ 俊が混乱していると、ドアが開いてその隙間から白くてか細い指が俊の袖をつかんだ。 「あの、大丈夫ですよ……?ボク男ですから…」 そう言われても、腰まである艶やかな桃色の髪、幼い顔だち(ロリ顔)、柔らかそうな白い肌、ミルクみたいな甘い匂い、仕草も女の子っぽい。 女の子よりも女の子らしい。とても男には見えなかった。 「  」 俊は有り得ないものを目の当たりにしたように絶句した。
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