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相手を馬鹿にしているような台詞に武志は苛立ちを覚えた。
「誰が楽な生き方してるんだよ。腹の立つ学校に、嫌いなヤツがいるバイト。楽なわけねぇじゃん」
『ねえ、知ってる? あなたよりも大変な人はたくさんいるのよ』
「下手くそなつまんねぇ落書きゲームのくせに!」
画面をタッチし、指を滑らせる。繰り返し繰り返し、自分のストレスをぶつけるように武志は一心不乱にゲームをし続けた。
真っ黒な画面にはもう人影が立っていなかった。真っ赤な水溜まりが残っているだけだ。
「は、終わった。つまんねぇゲームだったな」
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