1章

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「パァン」 須佐は手で作った偽の拳銃を私に向け、撃った。 「なにしてんの」 「何となく」 「……」 彼の名前は須佐蒼真(すさそうま)。 私の高校のクラスメイトだ。 「斎藤は進路どうするの?」 「進学」 「どこ狙い?」 「東大」 「や、天才」 「東京にある大学じゃないけどね」 第一志望は東北大学。 「須佐の進路は?」 「とりあえずイギリス」 「……イギリス、か」 いつも遠くに行きたいって言ってるからな。
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