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「声を掛けてくれれば、喜んで手伝いに行ったのに…。」
「フームの時間を削る訳にはいかないからな。それと、無理をしてもらいたくない。」
メタナイトは、真剣な表情のフームから僅かに視線を逸らして答えた。
そんな彼の視線を追いかけるように、フームは顔を近づけた。
「メタナイト卿は今、私の移動時間を長くして時間を削っているわ。だけどあなたの考えや気遣いが分かって、とても有意義な時間だと思うの。それに、私はそんなに柔じゃないのよ。メタナイト卿はどう思う?」
フームのしっかりとした言葉に、メタナイトは顔を上げ、彼女の目を見た。
「確かに、こういう時間は久しぶりだな。」
そしてフームに近づくと、彼女の髪を触った。
いつも魔獣騒ぎやデデデのわがままに振り回されて、このようにのんびりとする時間は少ない。
ましてやフームと話す時間となると、ほとんどゼロに近い状態だ。
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