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「あの、東城くん。さっきは
ありがとう・・・。」
私は、そう言いながら彼に教科書を返した。
すると、彼は私の手から奪い取るように教科書を取ったかと思うと、そのまま教室を出ようとした。
「待ってよ!東城くん!」
私は慌てて呼び止めた。
彼は、その場に立ち止まったが、振り返らずに前を向いたままだった。
「ねえ、何か言ってよ!
何で黙ったままなの?」
「え?えっと、ゴメン・・・。」
そう言うと、彼は振り返り私の顔を見た。
え?うそ・・・。私はビックリした。振り向いた彼の顔は真っ赤だった。
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