第1章

3/13
前へ
/13ページ
次へ
もう少し静かにしてくれないかなぁ… ゆっくり見たい… あたしの習慣…となりつつあるものの邪魔をしないで欲しい。 「えーただぼーっとしてただけだよ?それよりさ…」 あたしは頑張って話を剃らそうと、美雪にとっておきの情報を与えた。 「2―Aの中田君。昨日彼女と別れたらしいよ?」 「えーまじで!?嬉しい!これであたしにもチャンスが来たってことかぁ…!」 そう、美雪は中田君が好きなのである。 高校に入って、初めて言葉を交わしたのが中田君で その爽やかさに一目惚れしたらしい。 「ちょっと中田君に会ってくる!」 と言って、美雪は教室から出ていった。 あたし達のいる2―Dと2―Aは階が分かれている。これで当分は、騒がしいやつが来ない。 よしっ成功!
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加