脳の異変

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スクリーンに二つの画像が並ぶ。 「これは?」 「いや、面白いくらい明らかだろ?」 《何がだよ。》 神埼の気持ちも気づく様子のまったく無いまま 高島は画像を指す。 「これが脳内の様子だが、 加害者の脳の大きく体積が減っているんだ。 更に脳内の神経伝達物質の分泌量が減っているんだ! それなのに脳内麻薬で有名なオピオイドの量は増加していたな… これが要するに…」 「すまない。」 「おっ?」 「…一応、一般人に報告するんだ。 比較的その、聞き慣れた分かりやすい表現を お願いしたい。」 「…そうだな…。」 「…簡単に言うと。 脳が小さくなっている。 知能の低下だな。 それに恐怖心が少なくなっている状態が起きている。」 「なるほど…。」 「これは凄い。 麻薬異常に確実に危険な効果が出ているんだ。 どうしてこんなことになったのか? 気になるもんだ。」 高島はこの事件に興味があるようだ。 「どうやって見分ける?」 「まだ、分からん。 判断力や知識の低下は見られるから おかしいと思ったら、脳を見てもらうことだな。」 「…分かったよ。 この後に引き続き調査を頼むかもしれない。」 「むしろ頼む!」 神埼は情報を一般向けに提出した。
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