脳の異変

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「いい加減しろ! こんなことやってるんじゃない!」 「くっそ!? なんだよ…あんちゃん!」 「これは立派な痴漢行為だ!」 俺は男性にきっぱりと言った。 「すみません、あなたが だれかを。」 「は、は…はい!」 女性は駆け足でこの車両を出る。 「…痴漢行為だ…? 少しスカートをひっぱただけで …別に体を探っていないだろう? そら、アダルトビデオみたいなことはしていない。 痴漢行為は女性が訴えなきゃそうならないらしいな。」 「…。」 《なんだ…この人…。》 俺は頭の中がもやもやしてきた。 気づくと人が来て 中年男性は次の駅で御用になった。 「……。」 離れていくホームと男性の顔。 事件は解決をしていくだろう。 しかし、もやもやが消えない。 《突然殴ったり痴漢行為。 あの歳でここまで公のルールを気にしないものか? どっちかというと ばれない様にするのが最近の傾向だし 最後の顔…開き直っているんじゃなくて 気づいてなくて半分驚いている。 タバコを20前、18などで吸ってしまっている 過ちをした餓鬼の…そんな顔に近かった。》 気づくと窓の向こうは ホームから変わりビルが立ち並んでいた。
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