脳の異変

12/23
前へ
/208ページ
次へ
「あ、自分はこの駅で降りるんで。」 「えっ、そうなんですか? 実は私もここで下りるんですよ。」 「え~、奇遇ですね。」 俺は亜実さんと話しながら電車を降りた。 「…生命試験場で何をやっているんですか?」 「私はこう見えて研究をやっているんですよ。」 「本当ですか?」 「仁さんは?」 「ああ、まだまだで。 製造ラインで一つの機械の管理を任されています。」 亜実はさんは微笑んでうなずいていた。 駅を出て並ぶ。 「じゃあ、自分は向こうなんで。」 「あ、はい。」 「良かったら今度、食事でも。」 「…はい、ぜひ!」 そして俺は亜実さんと別れた。 しかし、この出会いが また別の事態と繋がっていくとは思いもしなかった。
/208ページ

最初のコメントを投稿しよう!

594人が本棚に入れています
本棚に追加