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家に帰ると、俺は陽向を仏壇の前に座らせた。
「二人に報告しろ」
「何を?」
「今日あったこと……おじいさんのこととか、弟のこと」
「べつに……報告なんて……」
陽向は眉間にシワを寄せ立ち上がろうとする。
「まあ待てって。慌てんなって。報告してやらないと……心配するだろ?さっきは2階へ駆け上っちまったんだから
不服はそうな顔をしながら、陽向は腰を下ろし、『おじいちゃんが来た』『あのガキはあの女の息子だってさ』とツッコミ所満載で報告した。
「これで納得?」
ムッとしている陽向に『うんうん♪』と頷いてから、俺は仏壇に向かい正座して座り直した。
「義兄さん、姉ちゃん……玉木さんが陽向を引き取りたいって言ってるんだ」
「なっ…!?」
驚いた顔で陽向は俺を見る。
「い…今になって……血の繋がる人間が現れたから、さっさと俺はお払い箱ってことか!」
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