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会社前まで来ると―――
「おはよう、天道♪」
俺の肩をポンと叩き挨拶したのは…
「おはようござい…ま…す…」
俺の肩を叩いた手をヒラヒラさせているのは太中先輩。
しかし…
「…………あの…太中先輩……顔が腫れてないッスか?」
「うん…昨夜さ、裕太郎くんに二発もらった」
「に…二発?」
「一発は腹に…後は…ココ」
少し首を傾け腫れた頬を指さし笑っているが…
「だ…大丈夫ッスか?」
「そりゃあ、多少は手加減してくれたからぁ~」
ニヤケてる太中先輩には痛みは感じなさそうだ。
「腹にもか…まあ、手加減してなかったら今こんなに平気な顔で歩けてないッスね。」
「あと俺の辛うじてある腹筋のおかげかな。最近出てきた気がするから、裕太郎くんじゃないけど、鍛えようって毎日腹筋してっから」
出てるようには見えない腹を撫で『いちち…』と、残る痛みに顔を歪める。
「手加減してそれッスから…本気出したら吹っ飛びますね…」
「だな…俺には見えないスピードだったわ。腰入れてたら内臓アウトだろ。あはははは…」
笑うとこかよ…
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