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朝―――
「ん…んっ……ふがっ……すーっ…」
「ハル…早く起きないと…ひん剥いちまうぞ」
「んんーっ!!……すーっ…すーっ…」
脇腹に何かモニモニした感触を感じたと思ったら…
「ん…ぶっ…ぶははははっ…や…やめ…」
鬼のようにくすぐられた。
「やっと起きた。爆睡もいいとこだったぞ」
「はあ…ぜはぁ……ぜぇ…なんか…腹筋がおかしい…」
腹を押さえうつ伏せになる俺の背中に陽向がのる。
「ちっとも起きねえから」
「あ?今日から起こし方路線変更か?」
「あのね…熱烈汁だくキッスを俺は5分は続けてたの!わかる?」
言われてみれば、唇がズクズクだよ。
「昨夜さ、なんだかんだでいつもより遅くなっちまったから、ハルが爆睡もいいとこだったんだ」
ずしりと俺の背に身を預け、耳元で囁く。
「あれで起きないようなら、悪戯してやろうと思ったのに、残念」
「こえ~っ!!目が覚めてよかったぁぁ…。何されてたか…危なかったあぁ」
俺のリアクションに『そんなに嫌かっ!』とまたくすぐる。
うん、我が家はどうやら今日も平和なスタートを切れそうだ。
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