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『裕次郎くんが今こうして私の隣を選んでくれた…私はそれだけで最高の幸せを感じているんです。こんなに心の綺麗な裕次郎くんと一生を歩むことができたなら…おそらく私は世界一の幸せ者です』
『父さんっ!母さん…それにみんな…』
裕次郎兄貴が涙も鼻水も駄々漏れの顔を出して両手をついた。
『俺が寺河さんと一生過ごすことを許して下さいっ!お願いっ…お願いします』
ガバッと体を倒し、裕次郎兄貴は畳に頭を激しく打ち付けながらみんなに頭を下げた。
『一生大切にします。どうか…お願い致します』
寺河さんも両手をつき頭を下げた。
長い沈黙の後…
『俺は賛成!』
裕典が手をあげおじさんを見た。
『俺も賛成!』
裕太郎も手をあげる。
『親父ぃ、考えてもみろよ。裕次郎兄貴だぞ?普通の女性はもの足りねえぞ。まして肉食系女子なら、尻の毛までむしりとられて泣きながら帰ってくる確率99%』
『うっ…我が息子ながら否定できん』
『だろ?有り得るだろ?つうか…絶対そうなるな。我が兄貴ながら…』
弟三人は容易に想像できた妄想に、青い顔で頷く。
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