○今日からエロース?②○

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『この子は、私が人生でただ一人惚れた相手によく似て、のんびりとして頼りないだろうけど…』 ばあちゃんはじいちゃんを見てニヤリと笑う。 じいちゃんは恥ずかしそうに顔を両手で隠して照れている。 『裕次郎を…私の孫を頼んだよ。私が生きているうちは、私が取り除ける全ての岩を取り除いてやる。だから…裕次郎をよろしくお願いいたします』 じいちゃんとばあちゃんは両手をつき、深々と頭を下げた。 『お…じいさん、おばあさん…』 寺河さんは慌てて二人の方を向き頭を下げた。 『と、言うわけだ。恨むなら親である私を恨みな。間違っても矛先を、幸せを掴もうとしているこの子らに向けるんじゃないよ』 ばあちゃんはおじさんの方を見ずに言った。 『はあ…わかったわかった…好きにしろ。俺はもう何も言わない』 おじさんが手をワイパーのように振り、諦めたように寺河さんを見た。 『その子を…幸せにしてやって下さい。よろしくお願い致します』 おじさんとおばさんが頭を下げ、寺河さんを見た。 『私のような者に裕次郎くんを…ありがとうございます』 寺河さんは涙ぐみながらまた頭を下げた。
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