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「相手は高級食材選び放題な人達だよ?裕典兄貴なんてパッと見は美味そうに見えたとしても選ばない選ばない。向こうがお断り」
裕太郎が『どんな珍味好きだよ…』と陽向に顔を振る。
「だからって、ハルはダメだからな」
「いやいや…俺自身も嫌だって」
「だぁぁぁ!そうなったら手段がねえじゃねえか」
頭を抱える裕典を見て『誰か裕典に期待している?』と俺が救いの手を差しのべる。
「「全然」」
「ほらみろ、誰も裕典に期待してねえから。難しく考えるなよ、なっ?」
「そうなの…?やった!それなら俺も安心だ。前にカッコつけたから張り切っちゃって。俺のおバカさん♪」
微笑ましい俺達を見て、陽向と裕太郎は顔を見合わせる。
「自覚ないんだろうけど、ハルちゃんて結構酷いな」
「ああ、裕太郎もそう思うだろ?それに全く気づいてない裕典も裕典だよな」
「兄貴は二十歳越えてから、年々脳細胞が劣化してる気がするよ。ハルちゃんは大丈夫?」
「裕典よりはマシだけど、鼻差くらいかな…たいして変わらねえよ」
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