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「想像にまかせる」
「それが出来ないから、こんなこと聞きたくもないのに聞いてるんだけど?」
「そんなことは俺には関係ない。普通はベッドの中でのことを、あれこれベラベラ得意気に喋らないだろう?」
「そりゃあ喋らないけど!イメージとかあるだろ?こう…なんつうか…男女間は普通に頭に浮かぶけど、男男間はどっちかがどっちかなワケなんだし…」
『だろ?』と真剣な顔を近づけ、『近い…』と寺河さんに押し返されている。
「本当に好きな相手なら、そんなことは何も問題にはならないのでは?男性とは初めてだったが、俺自身の中では何も抵抗がなかった。それだけのことだ」
太中先輩を腰が弓なりになるほど押し返し、力づくで無理矢理自分から剥がすと、スタスタと会社の中へと入っていった。
「たから…どっちがどっちなワケ?」
太中先輩が俺へと顔を向ける。
「さ…さあ…俺もなんとも…」
「天道も黙ってないでちゃんとつっこんで聞けよ。今後のために…」
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