○今日からエロース?②○

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俺達が頭を悩ませたところでどうにもできないままな二・三日が過ぎた――― 「おはよう、天道」 「あ、寺河さん。おはようございます」 会社近くの駅の改札を抜けると、寺河さんが朝には似つかわしくない顔で立っていた。 「何かあったんスか?顔色が…」 「ああ…気にするな。少し寝不足なだけだ。天道に指摘されるほど顔に出ていたのか…気を付けなければな」 「あんまり、いいことではなさそうッスね」 「いいことではあるにはあるが…と言う微妙なところだ」 寺河さんは襟や袖など念入りにチェックしながら歩き出したので、俺も遅れまいとついていく。 「今…俺のマンションの、物置がわりに使用していた部屋やあちこちを片付けている。二人でな…」 「裕次郎兄貴…と?」 「ああ…一緒に住む予定だ」 言いながら照れているのか、ニヤケてしまったのか、いつもより口元がゆるんでいる。 「こんな同棲のような形ではなく、家族としてきちんとした関係になってからと思っていたのだが…」 そう言うと、寺河さんはあまり嬉しくなさそうな表情へと変わった。
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