○今日からエロース?③○

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「俺っちとの思い出なんてここには微塵もねえから、もうさっさと売れよ!」 「やだよ!一冊一冊に込められたものがあるんだから。それに、俺達二人を繋いでくれた本だって…」 「義兄さんと兄貴を繋いだのは本じゃなくて、体のパーツだろ?」 「ぎゃー!な、な、な…なんてこと言うんだよ!バカバカバカバカバカぁー!!」 そんな二人を完全スルーして、陽向と裕太郎は段ボールを持ち上げる。 「太中さん、はいコレ。裕太郎と先に積んできて。俺はハルと後から行くから。裕太郎、早く誘導してやってよ」 太中先輩に段ボールを3箱渡し、驚いている裕太郎の背中を押す。 「ハル、2箱いける?」 「軽いのなら…」 「じゃあ俺が2箱いくから、誘導してよ」 裕次郎兄貴と裕典はもめているが、俺達は構うことなく本の段ボールの積込を始めた。 もめてはいるが、二人とも以前の壁が取れたようで、二人の空気によそよそしさはない。 裕典に至っては、兄貴の目に見えないガードがなくなったからか、嬉しそうなんだよね。 何て言うか、お互いが兄弟として甘えてるような感じ… かな?
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