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「それはハルが悪いわ。陽向は若いはち切れんばかりのピチピチ世代だよ~。俺っち達の頃どうだったよ。毎日ドリル並みに動いてただろ?」
「ド…ドリルぅ~?ハルも?」
「ああ、そりゃあもう。なあ、ハル?」
「へえ…そりゃあもうなんだ…へえ」
足を組み替えてこちらを向いた陽向の目が、さっきよりさらにギラッと光った気がした。
「裕典の誇張だ!俺にだって分別はあった」
「どうでもいいけどね」
「だから~…昔は多少は遊んでたって知ってるだろ?俺は嘘は言ってないって」
「だよな!どうせ今さらだし!」
陽向の超不機嫌な声に、俺は次なる言葉が出ない。
「もうさ、実際のところ生殺しで可哀想だよ。ちょっとくらいヤらせてやれよ」
「アホかぁぁ!!おまえは自分のことじゃないから言えるんだ!無責任なことを言うな!」
「ちゃっちゃとヤって童貞もらってやれば?いいじゃねえか、こんなイケメンのをもらえるってなかなかねえよ?」
「少しは俺の話を聞けぇぇ!!それになんでおまえの中じゃ俺が自然にそっち設定なんだ!おかしいだろ?」
裕典はしばらく考えているのか黙っている。
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