○今日からエロース?③○

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「だけどあんなに自己表現が下手だった兄貴がさ…今、過去最高に目茶苦茶幸せそうなんだよな。それもこれも、やっぱハルと陽向のおかげだからさ……マジ、ありがとうな」 「俺達はなにも…」 「それに俺っちと兄貴の仲もさ、過去最高に良かったりするんだわ。兄貴の引きこもり以来お互いに、一皮剥けたっての?剥けたってアソコじゃねえからな。あんなのはとうの昔に…」 「裕典のその情報はいらねえよ。誰得?」 陽向が糸のように細めた冷たい目で裕典を直視している。 「つれないのぉ」 ぷぅっと膨れっ面になりながら、裕典はお高いセレブご使用ティッシュをガコンとカートに乗せた。 「兄貴にはあ~んなに優しいのにさ、俺っちには出会った時から厳しいのなんの。もしかして、ハルより俺っちのことが好きとか…」 「ないっ!」 「だよな…やっぱり」 陽向の肩を組み、笑いながらバシッバシッと鷹が羽ばたくかの如く、手を振り上げて陽向の肩を叩く。 「痛っ…いてえな!なんなんだ」 「いやあ、俺っちは昔から、素直じゃない陽向が可愛くて好きだわ」 「はあ?」
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