○今日からエロース?③○

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目が点になっている陽向を気にせず、裕典はまたティッシュを1パック乗せる。 「家族の人数が多いから、たくさん買うんだな」 「ティッシュは全部俺っちの」 「裕典の?おまえって花粉症だったっけ」 『合計何個だっけ?』と思わず数える。 「いや…花粉症じゃなく…その…一人寝の夜はこう…なっちゃうだろ?色々と。だからデリケート部分に使うから、ウエッティで潤いキープなやつじゃないと…皮が…」 「今は山のようにいたセフレちゃんとは?」 「みんな縁を切ったり切られたり、ただのお友達付き合いになったよ。俺っちはユッコちゃん一筋だもん」 あの裕典が… あのユルユルの裕典が… いじらしいなあ。 「ならさっさとどうにかしろよ。あのストーカー女はハルに、今でもまだモーニングメール送ってきてるんだからな!きっと俺が知らないだけで、もっと送ってきてるはずなんだ」 毎朝、バイブってる携帯を苦々しく睨んでいる陽向とすれば、俺に当たるより裕典に八つ当たりしたくなっちゃうのもわからなくもないんだけど…
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