○今日からエロース?③○

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「裕典、喜んでたぞ」 鍋でラーメンの湯を沸かす俺のうしろで、『どうせ俺の顔にだろ?』と子泣き爺のごとくおぶさり膨れっ面が直らない。 「違うって…」 あのあと、本屋から陽向が戻って来た時、裕典に第一声『あの嫉妬深い顔はないわ』とイヤミっぽく言われたことを気にしているようだ。 「陽向が自分を思ってくれたこと」 「『重すぎるとハルに逃げられるぞ』って言われたんだからな」 「へえ、それは知らなかったわ」 裕典もまた余計なことを… ま、裕典も陽向が可愛くて弄ってるんだろうけどな。 「ハルが“重い”って言ったのか?」 「言ってねえよ。裕典が勝手に言っただけだ。俺は『カッコよくて優しくて、お手伝いをよくしてくれて、宿題もちゃんとする』って言ったんだよ」 「後半が小学生みたいだ…いつまでもガキ扱いしやがって」 また膨れっ面がさらに膨れてそうだ。 う~ん…ダメだなあ俺も。 裕典と一緒だわ。 「昔から可愛いわ」 「なんか、嬉しくねえ!!」 拗ね方が変わらねえとこも可愛いんだけど… 言うとまた煩そうだから止めておこう。
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