○今日からエロース?③○

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その日帰ってきた陽向は… 悔し泣きしていたのか、目が真っ赤だった。 帰ると同時に風呂へ向かい、いろんなものを洗い流して来たようだ。 「今日は…来てくれて…ありがとう」 夕食の準備を終え待っていた俺を抱き締め、陽向は泣きそうな声で言った。 「気づいてたのか?」 「試合前に裕太郎がハルに言ったって。だから始まる直前にぐるっと見たら…いてくれてるのが見えた」 「おまえがちっとも言わねえから…知ってたら最初の試合から行ったのに」 陽向の性格からなんとなくわかるんだけどな。 「義兄さんと姉ちゃんも、ちゃんと見てくれてたぞ。きっと『自慢の息子だ』って言いまくってる」 「ふふふ…そう…かな?」 「ああ…後で聞いてこいよ」 俺はさらに腕に力を入れる陽向の背中をポンポンと叩く。 「陽向…お疲れさま。何年もよく頑張ったな」 「ぐっ…ハル…」 体を震わせ声を殺して泣く陽向の頭を撫でる。 「強豪の私立校にだって進めたのに…ごめんな」 「そんなの…俺は…今の学校で…よかった」 陽向は俺から離れ俺を見た。 「ハル…ありがとう」 義兄さん、姉ちゃん… 陽向はいい男に育ってくれたよ。
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