○今日からエロース?③○

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「マジでやりそうッスね」 「当然だ。俺はどんな手を使ってでも、裕次郎くんを守る方を取る。正直な話、彼以外の誰が泣こうが知ったことではない」 ハッキリとバッサリ言い切れる強さも、持って生まれたものにプラスされた裕次郎兄貴への想い… 「これまた…痛烈…」 「それくらいの気持ちがなければ、一緒になどならないし、一緒にいられない。この国はそう言う部分が遅れている。世間は口では優しいが、実際は“少数派”認定すればCOOLだからな」 寺河さんの口ぶりからは、この国での“現実”を感じる。 外国のように、いくら好き同士だからと言って結婚したりできない。 今の日本の“現実”だ。 「だからできることなら、俺は向こうへ裕次郎くんと行けたら、結婚して永住したいとも思っている。彼には言っていないがな」 「けっ……こん…ッスか」 「それができなければ裕次郎くんと養子縁組と言う形をとってもいい。俺はただ気持ちで繋がるだけでなく、何らかの形にしたい」 そんなにまで考えてくれているんだ… 裕次郎兄貴、男を見る目があったんだな。
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