○今日からエロース?③○

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ほわ~っとなっている俺を、陽向が見逃すはずもなく、平静を装いながらも、ギリギリ奥歯を噛んでいるような顔で睨んでいる。 心なしか、目がつり上がり光ってる? (こえ~よ~…) 慌てて気合いを入れ思い返す。 「今日はどちらかと言うと、ご機嫌なくらいだったな」 「ご機嫌?」 「俺より若いヤツらに、『新人を昼御飯連れて行ってやれ。旨いもん食べてこい』って金を渡してたから」 『ぽんっ…てな』と俺は財布からお金を出すような素振りで、自分の左手に右手を重ねてから、右手の指先でテーブルを叩いた。 「太っ腹だな…寺河さん」 「ああ、みんな昼休みにダッシュして食べに行ったわ」 「一緒に行かなかったの?義兄さんは何を食べて…」 「何って…弁当だぞ。裕次郎兄貴の手作りだってよ」 『こんな弁当箱』と俺は指で輪郭を作る。 「一緒に住んでから、昼休みには毎日幸せそうに弁当の包みを持って休憩室なんかで食べてる。ちなみに…俺と太中先輩はコンビニ弁当でお付き合いだ」 「差があるなあ…」
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